香りと味で選ぶ日本酒2選
皆さんこんにちは、ベルです。
雨音を聴きながらお家で過ごす夜って、ちょっと特別な気分になりませんか?
今日は、“雨の夜にしっぽりと飲みたい日本酒"を2本ご紹介します。
優しくまろやかな味わいの貴醸酒「No.6 赤香(あかこう)」と、お米の旨みと穏やかな香りが広がる「No.9 紺青(こんじょう)」。
どちらも身体と心にすっと染み込んでいくような、優しさと存在感のあるお酒です。
「常温」や「ぬる燗・熱燗」が似合う日本酒なので、是非おうちでゆったり楽しんでみてください。
① 優しくまろやかな味わいの貴醸酒
「No.6 赤香(あかこう)」
(土田酒造/群馬県)
最初にご紹介するのは、群馬の山あいに佇む老舗蔵「土田酒造」が手がける一本。
特徴は、なんといっても精米歩合90%という、ほとんど削っていないお米で造られていること。
食用米をそのまま活かし、自然由来の菌の力だけで発酵させる「生酛(きもと)造り」にこだわっており、酵母も無添加。
まさに“自然のまま”が詰まったようなお酒です。
名前の「赤香」は、香木を染めて出す伝統色「赤香色(あかこういろ)」にちなんでいます。
■赤香について
香木を使って染めた赤みのある香色。
平安時代にはこの色の紙に香を焚き染めて、想いを伝えていたといわれています。
No.6 赤香(あかこう)
土田酒造(群馬県)
杜氏:星野 元希
【内容量】720ml
【精米歩合】90%
【アルコール分】16%
【おすすめ温度帯】常温またはぬる燗
「赤香」のおすすめの飲み方は、常温。
冷やしても温めても美味しいですが、まろやかさや自然な旨みをそのまま楽しみたいなら、常温がベストだと思います。
貴醸酒ならではの香りの良さや熟成感のある味わいが、雨の夜にロマンチックな雰囲気を添えてくれますよ。
② お米の旨みと穏やかな香りを感じる
「No.9 紺青(こんじょう)」
(藤井酒造/広島県)
2本目は、広島県竹原市の老舗酒蔵「藤井酒造」から。
こちらも明治時代から続く、歴史ある酒蔵です。
現蔵元の藤井義大さんが取り組んでいるのは、土田酒造さんと同様「生酛造り」。
「紺青」は名前の通り、海の深い青のような奥行きを持つ、知的で静かな印象のお酒です。
■紺青について
深い海のような、冴えた紫がかった上品な青色。奈良時代には仏像や仏画の彩色にも使われていたと伝えられています。
No.9 紺青(こんじょう)
藤井酒造「龍勢」(広島県)
代表:藤井 義大
【内容量】720ml
【精米歩合】40%
【アルコール分】16%
口に含むと、透明感のあるさらりとした口当たりで、そこからふわっと広がる米の甘さと旨みがとても心地よいです。
こちらはぬる燗や熱燗にすると、ぐっと印象が変わり、酸味がやわらかくなって優しい味わいに。
「紺青」は、香りは穏やか、でも味わいには芯がある。
しっとりとした雨の夜に、静かに寄り添ってくれるようなお酒です。
雨の夜は、お気に入りのお酒で過ごす自分時間
雨音が静かに響く夜。
照明を少し落として、お気に入りのグラスで味わうお酒。
スマホからも手を離して、ちょっとだけ自分の気持ちに耳を澄ませてみる。
そんな夜があっても、いいですよね。
「なんとなく今夜は、しっぽり飲みたい。」
そんな気分の日には、ぜひこの2本のお酒を思い出してみてください。
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