若い力で生まれ変わり、今もなお変革を続ける
こんにちは、ふみです。
今回は、といろのお酒No.5「金糸雀」をつくった阿部酒造をご紹介します。
新潟県の西端、日本海に面した柏崎市。古くから漁業や稲作が盛んなこの地で、1804年に創業した酒蔵が「阿部酒造」です。
その6代目製造責任者が、阿部裕太さん。
200年以上の歴史をもつ酒蔵ですが、実は裕太さんの先代で廃業する予定だったといいます。
廃業を見込んでいたために、手入れの行き届いていなかった環境からの再スタート。そこから自分たちの理想に近づけるよう、少しずつ整備を行ってきました。
設備を整えることで、同じレシピでも味がグッと変わるように。より表現したい酒質に近づけやすくなったそうです。
新潟でも屈指の小さな蔵で、最初から勝算なんてなかった。でも、僕自身が〈ものづくり=酒づくり〉をしたくて戻ってきたんです。やりたいことを初日からやりきって、結果が出なければ蔵を売ろう──そんな覚悟でした。
強みは「人」。阿部酒造のクラフトを支える、個性豊かな蔵人たち
阿部さんの酒造りを支えるのが、総勢12名・平均年齢20代の蔵人たち。
蔵を持ちたい、自分のブランドを作りたい、ひとえに醸すことが好き、クラフトビールを作りたい…お話を伺ってみると、野心的で個性豊かなスタッフ揃いです。
そんな蔵人たちの願いを叶える場所を作りたいと、新しい取り組みを続ける阿部さん。「阿部酒造の強みは人」と語る彼の姿もまた、蔵人のモチベーションとなり、互いに熱い想いと信頼で結ばれているように感じます。
「振り切った挑戦からしか変革は生まれない」とも語った阿部さん。
夢をもつスタッフの意見も、失敗すらも、新たな一本に生まれ変わらせる。
ポジティブな力を感じる阿部酒造のお酒は、種類もデザインも豊富で、ワクワクするものばかりです。
阿部酒造の創意が詰まった「金糸雀」
そんな阿部酒造と十彩プロジェクトがともに造り上げたお酒が、「金糸雀(かなりあ)」。
No.5 金糸雀(かなりあ)
阿部酒造(新潟県)
製造責任者/阿部 裕太
金糸雀(カナリア)の羽色のように明るく、朗らかに、酒造りを心から楽しむ阿部裕太さん渾身の一本。
酸のきいたすっきりとした味わいと、白ぶどうの豊かな香りが楽しめます。
実際にテイスティングしてみると、日本酒でありながら白ワインを飲んでいるような感覚さえおぼえる、果実感のある味わい。軽やかな飲み口で、爽やかさとフルーティーさのバランスが絶妙です。
阿部酒造の酒造りの軸は「米の味をしっかりと出すこと」と「”酸”を意識すること」。努力と手間隙を惜しまず、造り手として突き抜けた圧倒的なうまさを目指しています。
その一方で、「大それたことはしていない」と謙虚さをもち、まだまだ勉強中と語る阿部さん。
その根底には、常に挑戦者であらんとし、今よりももっと成長しようとする強い志があるのでしょう。
どんなことも前向きに取り入れ、力に変えてしまう。知的好奇心と挑戦心をもって酒作りの道を邁進する阿部さんの姿が、蔵人たちの原動力にもなっているように感じます。
そんなチームワーク抜群の阿部酒造を、あなたも一緒に応援しませんか?
💡2025年4月より毎日深夜2時〜
BS日テレで放送中!(日曜除く)
日本各地の100年以上の歴史を持つ酒蔵で、若き蔵元や杜氏が挑む酒造りの物語。
その真摯な姿と熱い想いを追うドキュメンタリー番組。
『その酒に人は宿る 若き匠が挑む、10の物語』